この記事では前回の記事(ランダウの記号のお気持ち)で扱ったランダウの記号について、具体的な使い方を紹介します!話についていけなくなったら前回の記事をぜひご覧ください!
(このサイトは常に質問を受け付けております!コメント欄に質問をいただくと後に記事にてお答えいたしますのでバシバシ質問ください!!)
早速問題!
次の極限を求めましょう。(入門微分積分より。これよりいいの考えつかなかった。)

↓
↓
↓
こたえ

ここで注意なのは、ランダウの記号により関数の二次近似が等式で結べていること。それにより極限値の計算が多項式でできていることですね!(個人的にはここが推せる)
追記:いまはx→0とlimの下に書いてるので(x→0)と書く必要はありません
上で書いたような、関数をある値の周りで一定の次数まで多項式で表して残りをランダウの記号でまとめる記法を、漸近展開と言います。(かっこいい)
以下に有名な漸近展開をまとめます。とかいうのはどっかの誰かがやってそうなのでここではやりません。ここに初等関数のマクローリン展開がまとめてあるのでここを見て、x³以下の項をo(x²)とまとめればよいでしょう。
漸近展開かっこいいな!!もっとおせーろ!!という方に、すごいものをお見せしましょう。
漸近展開で合成関数を近似
な、なんだってぇ~!!(茶番)
漸近展開を用いれば、合成関数までも近似できてしまうのです。そこで見ていてください…

これすごくないですか?ちなみにグラフにするとこんな感じ。

あーんまり制度はよくないですね。0.3-4ずれぐらい?でも近い形になったのは事実なのでセーフとしましょう。
上の計算を見てもらえればわかるかもしれませんが、これ、近似の制度を挙げると計算量が凄まじくなります。なので二次で妥協させてもらいました。(項数と累乗が大きくなるから、で伝わるかな?)とはいえ、粗い評価に使うくらいはできそう!
まとめ
ほかにも、ランダウの記号を使った漸近展開には、x=0における近似制度の良さを利用した様々な用途があります。これで少しくらいは使い方のイメージがわいたかな?
もっと詳しく知りたい人のために有益なURLを張ります。
漸近展開とかを使った計算:名城大学の資料
変形ベッセル関数の近似:新潟工科大学の資料
(脱線)
cose^xのグラフなんですが、あのフレームの外側はこんな感じ。指数関数すげえ!

ピンバック: ランダウの記号のお気持ち – ”理解る”大学数学・化学